漢方コラム

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医薬食同源シリーズ

医薬食同源シリーズ 一物全体2

19年08月22日

バランスのとれた食事を摂るための目安のひとつが『一物全体』、つまり丸ごと食べること。

今回は、一番身近な食材である『味噌・醤油』について検証してみます。

 

現在スーパーでお値打ちに売られている多くの味噌・醤油は脱脂加工大豆を原料に使っています。

大豆に含まれている油をガソリンのような揮発性の溶剤で抜き取った大豆を脱脂加工大豆と言います。

この油はサラダ油などの食用油として使われ、残りカスの大豆を使うので安いお値段にできるのです。また、油分がなくつぶれた大豆は、分解・発酵が非常に早いため、丸大豆使った醤油なら最低一年、味噌なら二年近くかかるのに対して、三カ月程度の短期間で商品になります。
しかし、大豆の持つ油成分は、発酵過程で味・香りに深みを出す大切な働きをしているので、脱脂加工大豆を使った味噌・醤油では風味と味わいが低下します。そこで調味料(アミノ酸)などの添加物を加えることでその分を補っています。また大豆に含まれている油は、発酵・熟成させることで大切な栄養素のひとつになっています。
昔ながらの本当の味噌・醤油を選ぶポイントは、丸大豆がちゃんと使われていること。

 

原料表示に味噌:大豆・麹(米・麦・豆)・塩
醤油:大豆・小麦・塩

 

とだけ表示されているものが、丸ごとの大豆を使っている目安となります。ただし、赤味噌であれば大豆と塩だけで、さらに酒精(アルコール)と表示されているのは発酵を停止させるためです。

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