2019年6月のれいこん通信は新しい時代についてです。
5月1日より新しい年号に代りました。令和にはいろいろな意味がありますが、令は一般的には命令などとして使われます。上の者が下の者に命じるという意味です。ではこの令はだれがだれに命じているのか、いろいろな考えがありますが、神が人に命じると考えることができます。では何を、和を命じているのです。和とは人を思いやり、慈しむことです。
今の世の中は、自分のことだけを考える人であふれています。
我欲を強く持った人が、自分の欲を満たすために人をだましたり、時には人を傷つけたりしています。
さらに自然を破壊したり、化石燃料を際限なく掘り出したりしています。そんな時代からこそ、人に対する思いやりや自然に対する思いやりを持つように命じているわけです。
ではこの命に従わなければどうなるのか、それは神への反逆者と見なされることになるのです。反逆者はどうなるのか、いろいろありますがケガや事故、さらには病気や経済的な破綻など、自滅していくことになります。決して宗教的に言っているのではなく、読んで字のごとく解釈しただけのことです。
令和は万葉集から引用されたと言われていますが、それは表向きの話であって、天皇を初めとする専門の皇族がいろいろと考えたとされています。
首相もその真意を十分に理解していないでしょう。
和することを実践するための元となるのが、利他愛です。
自分のことは後回しにして、相手のことを思いやることがどこまでできるかが大きな課題となるでしょう。しかし、日々の生活ではなかなか実践することはむつかしいのが現状です。そのために、非日常の状態が必要とされるのです。
ケガや事故、さらには病気などになることで、当たり前のことが当たり前でないことに気づかされるのです。
そして、当たり前のことに感謝ができるようになるのです。この時、人は初めて利他愛の心を持てるようになるのです。その最たるものが天災害です。地震や洪水、津波、さらには火山の噴火など、とてつもない状態になって初めて、人への思いやりがいかに大切であるかを実感するのです。
おそらく令和の時代は、今まで以上に多くの自然災害が多くなるでしょう。
それは利他心の大切さを実感するために与えられたチャンスなのかもしれません。
このチャンスを生かすも殺すも人それぞれです。ただ言えることはいざという時は、一人の力ではどうすることもできないということです。
人と人が助け合っていかないと、苦しい状態からはい出ることはできません。
令和の時代はある意味で、受難の時代でもあるわけです。そしてそれを乗り越えてこそ、本当の平和な時代がやって来るのでしょう。
一人一人がしっかりと新しい時代を進んで行けるようになってもらいたいものです。
令和の意味にはもう一つあります。
令には永遠とか、永久にという意味もあるのです。平和な状態が永遠に続きますようにという、意味もあるのです。しかしそれが現実となるためには、やはり今の我欲にまみれた社会が一度リセットされなければならないという意味もあるのです。リセットはすでに始まっています。世界的な異常気象、さらにはテロなどによる無差別殺人、そして自然災害など大きな力によってリセットは進んでいるのです。
令和となった日本が世界に先駆けて、その意味を実践していく役目を担うことになったのです。日本の役目を今一度、考える時がきたようです。役目とは、一人一人が思いやりをしっかり持って実践することです。