現在、上下水道管の老朽化が問題となり、全国で道路などの陥没事故が多発しています。高速道路や橋、鉄道などの老朽化も問題となっています。5年後は、さらに深刻な状態となっています。財政の悪化でインフラ整備が進まず、いたる所で陥没事故や不通事故が生じているのです。特に都市部は断水が恒常化し、生活が困難になっています。
埼玉での道路陥没事故で、上下水道管の老朽化が公になってきましたが、すでに10年以上前から問題となっていたのです。水道管の耐久年数は40年から50年と言われています。その時期がすでに始まっているからです。地方行政は、新たな道路や施設を作ることばかりにお金をかけて、インフラ整備を後回しにしてきたツケが回ってきているのです。さらに、経済成長が鈍化してきたため、財政が悪化してなおさら遅れているのです。ひとたび、大きな地震が発生すれば、いたる所で水道管は破裂して断水や道路の陥没が生じるのです。道路だけでなく、住宅や高層マンションも住めなくなってしまうのです。特に都市部では顕著になります。それだけ大きな上下水道管が埋設されているので、破裂すると大量の水が流れ出すからです。場合によっては、首都高速道路にも影響して、通行止めが長引く可能性も出てくるのです。
高速道路や鉄道、橋なども老朽化が進んでいて、やはり地震などでそのもろさが露呈しています。さまざまな物流が停滞して、経済はかなり低迷した状態になっています。唯一、正常に運行しているのは海上輸送しかないのです。しかし、港からの車による輸送もかなりの影響を受けているので、現在のようにアマゾンなどに注文しても、商品が届くのに1週間から2週間もかかってしまうのです。生鮮食品の輸送はかなり厳しくなっています。そのため、野菜や果物、鮮魚に牛乳などはかなりの影響を受けています。スーパーは品ぞろえが厳しくなって、廃業する所も多くなっています。日本だけでなく、世界的に同じような傾向となっているため、野菜や果物の輸入量もかなり減っているのです。
具体的には、オレンジ、バナナ、パイナップル、ネギ、ジャガイモ、タマネギ、カボチャ、ゴボウ、ニンジン、そしてコーヒー豆やカカオ豆などの輸入が激減しています。当然ながら、小麦や大豆、トウモロコシの輸入もかなり減っているため、あらゆる食品が値上がっています。およそ現在の3倍から5倍になっています。主食の米も、すでにかなり値上がっていますが、現在の倍ぐらいになっています。しかし、一般家庭の収入はさほど上がっていないため、生活はかなり厳しい状態となっているのです。そのため、多くの人が自給を始めているのです。畑や田んぼをかりて、野菜や米を作るようになっています。
物流がとどこおるだけでなく、ガソリンの更なる値上げ、人手不足、そして自然災害や異常気象でますます物が手に入りづらくなっています。コンビニやドラッグストアは激減し、現在の10分の1ぐらいになっています。外食チェーンやファ―ストフード店も激減しています。唯一変わらぬ営業をしているのが、昔ながらの食堂や中華料理店なのです。身近に手に入る食材を使っているからです。
5年後は、何度もお伝えしているように、都市部での生活はかなり困難な状態になっています。そのため、首都を移転させる計画が本格化していきます。その候補地の一つが岐阜になるのです。日本の中心地であり、津波や洪水の危険性がなく、地盤が強固なことが選定の理由になっているのですが、岐阜と言っても山間部ではなく、平野部が候補地となるでしょう。ただ、現在のように一極集中ではなく、いろいろと分散した形を取るようになっていきます。10年後には大方が移転しているでしょう。皇室は、日本の天皇(スメラミコト)の発祥の地である高山に移住することになります。現在、高山は雪が多いのですが、これから少しずつ少なくなっていき、10年後には現在の東京と変わらない状態になっているでしょう。ただ、気温はさほど変わりはありません。夏はそこそこに涼しいでしょう。おそらく首都は、岐阜市の北部となるでしょう。
上下水道は、生活にとって必要不可欠なものですが、その維持管理にはばくだいな費用が必要とされます。そのため、これからは井戸水の活用が盛んになっていきます。しかし、多くの地下水はさまざまな化学物質によって汚染されているため、直接飲むことはできないのが現状です。そこで、化学物質を除去する浄水器が普及していきます。安価で性能のよいものがどんどん開発されていくことで、多くの家庭は井戸水を使用していきます。ただ、やはり都市部では需要量が追い付かないため、慢性的な水不足が生じていきます。さらに、異常気象によって雨不足となり、断水が恒常的になっています。生活用水だけでなく、工業用水、さらには農業用水もかなり枯渇するようになっています。そのため、各都市の工業地帯は閉鎖することになっています。農業も大規模経営は成り立たなくなっていて、小規模農家や家族経営が主体となっています。
電気やガスも、燃料の高騰でかなり高くなり、一般家庭や公共施設は太陽光発電がかなり普及しています。しかし、電車やバス、飛行機などはかなりの燃料を使うため、便はかなり削減されています。リニア新幹線は、残念ながら工事は中断して計画は白紙となっています。高速道路や新幹線の新規開発もすべて中断し、既存の路線もかなり廃線となっています。そのため、全国的に観光地がかなり影響を受けて、廃業するホテルや旅館が多くなっています。特に大型のホテルや旅館は、ほとんどが廃業となっています。そのため、地方の経済はかなり冷え込んでいます。しかし、食糧不足を補うために、多くの人が農業に従事するため、少しずつ地方の経済は回復しつつあります。
この頃になると、多くの人が自然と共生する生き方をするようになっています。地方の過疎地に移住したり、里山や休耕田、さらには耕作放棄地を利用して、自給自足が少しでもできる暮らしにチャレンジする人たちが増えています。林業や漁業にチャレンジする人も増えていて、基本的には自給自足を目指すので、商業ベースで行うわけではありません。まずは自分たち家族が食べる分を取ったり栽培したりして、残った物を周りの人に分けてあげるような形が主流になっています。したがって、大型の漁船や重機を使うことはないのです。山の幸、海の幸をみんなで分け合っていくのです。
5年後は、ある意味で自然と共生していく生き方が定着するための、スタートとなる時期でもあるのです。10年後になると、かなり定着しているでしょう。時代の流れをしっかりと認識しておく必要があります。今からその準備をしていかなければなりません。便利な生活がいつまでも続くわけではないのです。多少不便であっても、自然と共生していく生き方は、これからの時代のスタンダートとなっていくのです。