高齢化が進み、一線を退いても数十年は生きていかなければならなくなってきました。ひと昔前であれば、定年後を悠々自適に暮らすことがステイタスになっていましたが、年金は少なくなり、先行きが不透明な時代になってきたため、ある程度貯蓄をしておかないといけないと考える人が増えています。そのため、質素倹約に進むのです。
人生１００年時代と言われるようになってきました。しかし、１００歳まで元気でいられる人は果たして何割の人なのか、多くの人は何らかの支援や介護を必要とするでしょう。そのためにはある程度のお金を蓄えておかないといけないのです。よほどのお金持ちでないかぎり、１００歳まで悠々自適に暮らすことはできないのです。そのことをしっかりと認識した上で、老後の人生設計を考えておかなければならないのです。これから年金は下がるばかり、医療費や介護保険料は上がるばかり、そのことを前提にしておかないといけないのです。
まずは、いかに健康寿命を延ばすかが大きな課題となるのです。糖尿病や高血圧、高脂血症などの生活習慣病の多くは、食べすぎと運動不足が一番の原因となります。したがって、６０歳をすぎたら１日２食とし、質素な食事を取るようにこころがけるのです。さらに、１日１万歩以上歩くことをこころがけ、月に１～２回は山登りやハイキングをするのです。できたら、仲間といっしょに楽しみながらやるとよいでしょう。人によっては畑仕事や、今はやりのDIY、日曜大工に取り組むのもよいでしょう。いかに楽しく体を動かすかを、実践していくのです。１日テレビばかり見て、お菓子ばかり食べていれば病気になるのは当たり前で、そのことで生活習慣病になって、薬で改善しようすることがいかに愚かなことであるかをしっかりと認識する必要があります。医者の言いなりになって薬を飲み続ければ、新たな病気が生じてくるのです。まさに医原病が蔓延しているのです。
老後は好きなことをして過ごすという方もいますが、そうそうできる人はいません。ゴルフ三昧の人生を送ることができるのは、極々一部の人だけでしょう。それよりは、いかに社会に貢献するかを考えるべきです。体が元気なうちは、町や地域の清掃活動やボランティア活動に積極的に参加し、さらには青少年の育成活動や高齢者の支援活動にも参加するのです。いずれは自分もそのような支援を必要とする時が来るので、今からある意味での貯金をしておくのです。いわゆる「徳を積む」のです。善行をすれば、いずれは返ってきます。自分に返らなくても、孫子の代に返ってくるのです。元気なうちにたくさんの徳を積んでおくのです。
老後を寂しくないようにするには、趣味やボランティア仲間を多く作ることです。すぐにできるわけではないので、時間をかけて少しずつ仲間を作っていくのです。特に男性はそのようなことが苦手なので、現役の時からこころがけていくとよいでしょう。多くの人とふれ合うことで、一人暮らしになっても寂しさは感じなくてもすむのです。これから生涯独身で過ごす人が多くなっていきます。周りに親類縁者いる人はいいのですが、いない人は寂しい思いをすることになるのです。特に大都会で住んでいる人は、人がどれだけ多くいても、孤独を感じるでしょう。田舎であれば身内でなくても声をかけてくれるものです。
今、都会では高齢者の孤独死が急増していて死後、何日もたってから発見されることが多くなり、社会問題になっています。死因はそれぞれことなりますが、多いのはそれぞれの持病が悪化して急変してしまい、助けを呼ぶこともできないまま亡くなっているのです。もし、だれかがそばにいたならば、助かっていたかもしれません。これからこのような痛ましいことが多くなっていくことはまちがいないでしょう。孤独死された方の遺品整理や、さらにはその方の遺骨の受取人を探すのにかなりの手間がかかっています。引き取り手のない遺骨が山積みとなっている自治体もあるのです。このようなことがないように、最低限の身内や知人との交流を作っておくことが必要なのです。
老後は決して暗いものではありません。いかに老後を明るいものにしていくかが、大きな課題となるのです。そのためには、人に喜んでもらえることを何でもいいので、数多く作っておくのです。畑での野菜作りで、できた物をご近所に分けてあげるとか、庭木の剪定をボランティアでやってあげるとか、絵手紙を書いて友人や知人に定期的に出すとか、さらには、子どもたちに昔遊びや手作りのおもちゃの作り方を教えてあげるとか。他にもいろいろありますが、ちょっとしたことで喜んでもらうことができるようにしていくのです。数が多いほどよいのです。多趣味こそが老後を明るくしていくのです。いくつになっても前向きに生きていくことが肉体的にも精神的にも若さの原動力になっていくのです。さまざまな趣味の中から、自分に合うものを探し出すことも楽しみとなるのです。
老後は夫婦で旅行三昧やゴルフ三昧と考えている人は、きっと寂しい思いをすることになります。自分のことばかり考えていると、だれにも相手にされなくなるからです。少しでも人に喜んでもらうことをすれば、きっと寂しい思いはしなくなるでしょう。老後と一口に言ってもいろいろありますが、基本的には男性は第一線を退いた後であり、女性はそのような夫を持つ場合を指しています。中には、生涯現役で働く人もいるので一概にはいえませんが、一般的には６５歳から７０歳以降を言います。これらの年代の人がこれからどんどん増えていきます。すでに日本の総人口の半分以上を占めているのです。この人たちの力を活かしていかないと、この国は成り立たなくなるのです。このタイトルである「老後」はある意味で不適切な言葉かもしれません。一人一人が自分の持てる力を活かして、社会に貢献していくようにしなければならないのです。これは理想論ではなく、そうしなければ日本の国は滅びてしまうのです。
老後の楽しみは、人に喜んでもらうことをすることだと、多くの人が発想を変えていく時がきました。それができない人は残念ながら淘汰されていくでしょう。今年に入って、有名な歌手が多く亡くなっています。有名人だからマスコミに取り上げられるのですが、一般の人の死亡もうかなり増えているのです。おそらく、例年の２倍から３倍のペースで亡くなっているのです。これからさらに多くなっていくでしょう。まさに淘汰が始まっているのです。自分のことしか考えられない人、我欲を満たすために悪いことする人、人のことを蹴落としてまで自分の我欲を満たそうとする人は淘汰されていくのです。年齢性別は関係ありません。その時が来たのです。
これは日本だけではありません。世界規模で淘汰は始まっているのです。ロシアとウクライナ、イスラエルとパレスチナの紛争、さらにはアイスランドの火山噴火と地震、さまざまな形で激化していくでしょう。おそらく、年末までに大きな火山噴火が世界中で発生するでしょう。
