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新世紀通信No21【農業】

23年11月07日

すでに食糧危機は始まっています。この暑かった夏の影響で米の品質は低下し、その収穫量も減少しています。米だけでなく多くの野菜や果物が、暑さの影響を受けて収穫量を減らしています。世界中でその傾向は高まっているのです。さらに、ウクライナとロシアの戦争で小麦などの穀物の生産量は激減しているのです。

 

このような傾向はさらに強まっていくため、食糧事情は深刻になっていくのです。しかし、日本の農家は高齢化し、廃業や休業する人が増えるばかりで、自給率は減少するばかりです。このような状態が続けば、明らかに食糧危機となるのです。いや、始まっているのです。しかし、国は抜本的な対応策を取ることもなく、補助金をばらまくだけで何らしっかりとした対応を取っていないのです。後、3年もすれば多くの人が飢えることになるのです。育ち盛りの子どもたちが、満足な食事を取ることができない状態となるのです。決して、おどすためにこのようなことをお伝えしているのではありません。一人でも多くの人が何かしらの形で農業にたずさわっていかなければならないのです。特に主食である米や大豆、そしてさまざまな野菜や豆類、イモ類を作らないといけないのです。

 

日本には今、耕作放棄地は全国合わせると埼玉県よりも広い面積となっています。このデータは15年前の物なので、さらに増えていることはまちがいないでしょう。耕作放棄地も、何年も手つかずのままでいると、再生するのにかなりの労力を必要とします。そのための事業がこれから脚光をあびるようになるでしょう。土建業界もこれから下火になっていくため、放棄地の再生に多く参入していくでしょう。再生された田畑を活用するのは個人や企業などさまざまですが、大規模農家は少なく、個人や少人数のグループで行っていくことになります。大規模農家は設備投資が多くかかるため、採算が合わないのです。少しでも安くてよい物を作るためには、人海戦術で行くしかないのです。それこそ、子どもからお年寄りまで、多くの人が力を合わせて作っていくのです。お金儲けが主ではなく、自分たちが食べる物は自分たちで作ることをモットーにするのです。そうであれば、多少形がよくなくても、色目がよくなくても、廃棄することなく喜んで食べてもらえるのです。

 

これからはまさに地産地消の時代になっていくのです。石油の高騰によってガソリン代は跳ね上がり、人手不足でトラックドライバーも集まりません。さらには、大規模農家も人手不足で作物の種付けや収穫が十分にできなくなるのです。そのため、今までのように全国各地の作物が手に入りづらくなっていくのです。特に、北海道や九州、四国などで採れる作物はとても厳しくなるのです。いかに、輸送コストを少なくし、身近な人たちで協力して作っていくことが大きな課題となるのです。それを可能とさせるのが地産地消なのです。以前からこのことは叫ばれてきましたが、いよいよ実践する時がきたのです。大都市では、実践することは不可能なので、地方に移住していくしかないのです。お金がたくさんある人はいいのですが、そこそこの人はそろそろ移住を考えなければなりません。東京であれば、千葉や群馬、栃木、福島、静岡、山梨、新潟などに移住することを真剣に考えなければなりません。

 

農業の底辺にあるのが、種と、農薬と化学肥料です。これらの物はすべて輸入に頼っているのが現状です。すべてを国産にしていかなければ、農業は成り立たないのです。そのためには、自然農法を主体にしていかなければなりません。種は今、品種改良が進んで見た目が重視され、均一に育つように改良されているため、次世代を作り出す力が弱く、種はできても十分に育たたないのです。つまり、現在スーパーなどに出回っている野菜の多くは、種を作ることができないのです。したがって、日本古来の在来種の種をしっかり育てて、普及させていく必要があるのです。そのためには、日本古来の在来種の種を手に入れる必要があります。そのような種を扱っているが、「野口種苗研究所」です。埼玉県にありますが、ネット販売しているのでだれでも簡単に手に入れることができます。まずはこのような所から在来種や固定種の種を手に入れて、後は自分で種を作っていくのです。

 

自然農法はいろいろありますが、いわゆる有機農法ではなく、なるべく手をかけなくするのです。雑草もそこそこ生えたままにして、野菜と共存させるのです。ただし、最初の土作りが肝心です。土壌菌をいかに活発にさせるかがポイントになるのです。すべては土壌菌におまかせなのです。さまざまな土壌菌が活発になるように、まずは雑草を十分に茂らせて、その後雑草を刈ってそのまま放置し、土に埋めていくのです。または、乾燥した雑草を燃やして灰にして、肥料にするのです。何度かくり返していけば、土壌に含まれていた化学肥料や農薬は分解されて、土壌菌が活発になっていきます。土壌菌が活発になれば土はふかふかになり、ミミズやモグラが住むようになり、さらに土はふかふかになっていきます。そうすれば、肥料や農薬を使わなくても、野菜はしっかりと育っていくのです。時には、腐葉土を加えてあげるとよいでしょう。畑の一角に腐葉土を作る場所を作っておくとよいでしょう。

 

これから必要とされる野菜や作物は、長期保存ができる物を主体にしていく必要があります。米、豆類、イモ類、タマネギやカボチャ、さらにはソバや雑穀類などを主とし、葉物野菜などはその片手間に作っていくのです。葉物野菜は日持ちがしないし、天候に左右されやすいので、主力にしない方がよいでしょう。葉物野菜の代用となるのが、身近な雑草です。雑草の中にはいろいろ食べられる物があるので、少しずつその見分け方と調理法を学んでおくとよいでしょう。イチゴやメロン、トマトやキュウリなどのハウス栽培は、これからは廃業していくことになります。石油の高騰でコストがかかりすぎて、採算が合わなくなっていくからです。しかし、ハウスは使えるので、薪ストーブなどを使っていけば何とかやっていけるでしょう。いずれにしても、ハウス物は低迷していくでしょう。

 

農業を営む人の高齢化によって、耕作放棄地がどんどん増えています。これらの農地をいかに活用して行くかが急務なのですが、さまざまな制約や法律によって簡単に借りたりすることができないのです。しかし、新しい法律が来年の春から施行されます。休眠している農地に対して、高い固定資産税をかけるようにするのです。そのことで、農家は税金を納めるのがいやであれば、その農地を国に売却するようにさせるのです。国はその農地を一定の条件を満たした人や法人に貸し出すのです。そうすれば、今までよりは農地が簡単に借りられるようになるのです。おそらくこれを契機に、多くの人が農業に従事していくようになるでしょう。早くしないと、多くの人が飢えて苦しむことになるのです。どの産業よりもまずは農業を建て直すことが先決なのです。一人でも多くの人が関わることが必要とされているのです。

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