すでに多くの物の値段が高騰しています。しかし、これからさらに上っていきます。特に食料品や電気、ガス、そして輸送代が。ガソリンは政府の補助金によって価格が維持されていますが、いつまでも続くわけではありません。いずれは大きく値上がるでしょう。そして、一番身近な食料品がさらに値上がっていくのです。
野菜を作るためにはまず、種が必要です。市場に出回っている野菜の種の9割以上が海外で作られて、輸入されています。さらに、肥料を必要としますが、化学肥料の原料も9割以上が輸入に頼っています。ビニールハウスの原料や農耕用機械の燃料は石油に頼っています。国内で作られている野菜は、ほとんどが輸入に頼っているのです。輸入する物のほとんどが値上がり、さらに円安によって値上がっているのです。この傾向はさらに高くなっていきます。ロシアとウクライナの戦争や、世界的な自然災害や異常気象の多発が重なっているからです。コロナの影響もこれに重なっているのです。そして、すでにお伝えしていますが、今年の夏は冷夏になりそうなのです。当然ながら、農作物に大きな影響が出てくる可能性が高いのです。
さまざまな要因が重なって、これから食料品がさらに大きく値上がっていくでしょう。生鮮食料品は買いだめしておくことはむつかしいので、ちょっとした野菜を庭やプランタンで栽培するようにしてみるとよいでしょう。さらに、普段食べることのない野草や山菜も、食べられるように慣れておくとよいでしょう。そして、長期保存ができる豆類やイモ類、さらに乾物やフリーズドライした物も備蓄しておくとよいでしょう。切り干し大根や干し芋、干しシイタケや高野豆腐、さらには自分でさまざまな野菜や果物を天日干してみるのもよいでしょう。少しでも家計の足しになるはずです。
電気やガス代の高騰は、いかに使わないようにするかで対応するしかありませんが、節電はすでにかなりの人が意識しています。夏の暑い日にクーラーを使わないと熱中症になってしまうかもしれません。暑さに対応できる体作りをこれからしていく必要があります。それは、発汗力を高めることです。ウオーキングやジョキングを毎日するとか、冷たい物をひかえて胃を冷やさないようにするとか、さらには、生姜やネギなどをしっかり食べることで発汗力が高まっていきます。今から夏に向けて準備していくとよいでしょう。
ガソリンはおそらく、夏が終わる頃からじりじりと値段が上がっていくでしょう。やはり、少しでも使わないように、徒歩や自転車、公共交通機関を利用するようにしていくとよいでしょう。特に、大きな買い物はひかえるようにして、なるべくこまめに徒歩や自転車で買い出しにいくとよいでしょう。大型スーパーで大量に買いだめする人がいますが、いくら安くてもガソリン代や冷蔵庫の電気代、さらには食品ロスのことを考えれば、こまめに近くで買った方が得になることが多いのです。さらには、足腰を使うので健康にもなります。必要最小限の物だけを買うように心がけるとよいでしょう。食品ロスをいかに少なくするかをまず第一に考えるようにしてください。特に野菜や肉類は早く傷むので、まとめ買いをしないようにすることです。
これから値上がりが激しくなるのが、公共交通機関の運賃です。電車やバス、新幹線の運賃が軒並み上がっていくでしょう。場合によって年に数回の値上げが実施されるかもしれません。電気代やガソリン代、人件費の高騰で、運賃に転嫁せざるを得ないのです。特にJRの赤字路線やバス路線は、場合によっては廃線となるかもしれません。この一年でかなり加速していくでしょう。このような状況下でも、JRはリニア新幹線の工事を進めようとしています。莫大な費用を現存する路線の運賃に転嫁していくのです。そのようなことをしていると、利用者から見放されていくでしょう。
さまざまな物が値上がって行く中で、唯一変わらないのが卵だったのですが、エサ代の高騰でやはり値上がってきています。鳥インフルエンザの流行も重なって、さらに値上がっていくでしょう。すでにカンボジアで鳥インフルエンザに感染して少女が死亡したことが確認されています。これから流行が拡大し、日本にも入ってくる可能性が高くなるでしょう。おそらく、桜の花が咲く頃には感染が確認されるようになるでしょう。そのため、卵や鶏肉はさらに値上がり、さまざまな食品の値上がりに拍車をかけていくことでしょう。
すでに何度もお伝えしているように、大人は1日に三食しっかり食べる必要はないのです。糖尿病や高血圧、高脂血症や脂肪肝の原因の多くは食べすぎなのです。1日二食とし、さらに和食を中心にして質素な食生活にしていけば、さまざまな生活習慣病は改善されるようになり、さらに、食費も抑えることができるのです。1日三食、肉や乳製品をしっかり食べなければならないという妄想から、そろそろ脱却する時がきたのです。ご飯と味噌汁と、旬の野菜と小魚や海藻類を食べていれば、十分に健康な毎日を過ごすことができるのです。徳川家康も天下を統一するまでは一汁一菜の質素な食事をしていました。天かを統一する一番の秘訣は、健康で長生きをすることであることを身にしみて知っていたからです。しかし、統一後は美食に走り、一説には、てんぷらを食べすぎて、食中毒で亡くなったとされています。天下の家康も結局は人の子だったのです。その点、江戸時代に「養生訓」を書いた貝原益軒は、最後まで粗食と腹八分を実践したおかげで、八十過ぎまで執筆活動をして亡くなりました。
食品の値上げをなげくのではなく、これを機に食生活を変えていくチャンスだととらえるようにしてください。そもそも人はさほど食べなくても生きていけるのです。今はまさに飽食の時代、お金を出せば何でも美味しいものをいっぱい食べることができます。しかし、これからはお金を出しても買えなくなる時代がやってくるのです。自然災害や異常気象はさらに強くなり、食糧を輸出していた国は自国民に食べさせるだけで精一杯になっていきます。すでに、国際的に穀物の争奪戦が行われているのです。その筆頭が中国で、あらゆる手段を使って米や小麦、トウモロコシ、大豆などを輸入しています。人民が飢えるようになれば暴動や内乱が起こるからです。中国の過去の歴史の多くは、人民の飢えによる内乱で作り変えられてきたのです。多くの王朝は人民によって倒されてきたのです。そのことを十分に知っている党本部は、何が何でも人民を飢えさせないようにしなければならないのです。そのためにはどんな手段を使ってでも、食糧を調達することでしょう。
日本政府はあまりにもお粗末で、食糧政策をおこたってきました。農家を選挙の票集めの道具にしか考えてこなかったので、長期的な食糧政策をしてこなかったのです。いよいよそのツケがやってくるのです。すでに酪農家がその影響を受け始めています。多くの酪農家が近いうちに廃業することになるでしょう。