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みらい通信

2020年2月のみらい通信 20年後6

19年09月06日

今、人の生活はすべてお金で回っています。お金がなければ、生きていくことができません。しかし、ひと昔前はお金がなくても、そこそこな生活をすることができました。物々交換をしていたので、お金は最低限でよかったのです。お金は必要ですが、すべてをお金で買おうとしている今の時代は、大変危険な要素が含まれています。

 

 

今はお金でお金を増やすことが中心になっています。株や先物取引、仮想通貨やファンドなど、どれもお金でお金を増やそうとしています。しかしそこには物、つまりお金の存在を裏付ける物がありません。そのため一つ間違うと、おおきな損害を受けるのです。

よくあるのが先物取引で、値が上がると見込んだのに上がらなければ、投資したお金は戻らなくなります。仮想通貨も同じです。物がなければお金の価値は水の泡のようなもので、簡単にはじけてなくなるのです。今は多くの人がお金を投資に当てています。いくらがでも儲かるであろうと思って。しかし、お金は物があって初めてその価値があるので、いずれ紙くずとなるでしょう。なぜなら、すでに世界中のお金がダブついいているからです。無尽蔵にお金を印刷して、そのお金で実体のない物を買っているので、何の保証もないのです。

どこか一つつまずけば、連鎖して行くでしょう。それもあっという間に。

 

 

10年前のリーマンショックは、いつ起こってもおかしくないのです。おそらくこれから数年後に起こるでしょう。それももっと大きな規模で。その時は世界的に広がって行くでしょう。その結果、お金をいくら出しても物が買えなくなるのです。お金の価値がないからです。

つまり、今はお金の価値が何らかの形で保証されていますが、その保証がなくなればただの紙くずになるのです。お金は物を買うための道具です。その道具で同じ道具を買っているため、物がない状態ではその道具は使い道をなくしてしまうのです。物があってのお金です。その基本的な所が忘れ去られているのが今の経済です。

 

 

物は多くありますが、それ以上に多くのお金が出回っているのです。中国では一般の人が銀行から借金をして、株を買っています。建設会社や鉄道会社などの。そのお金で建設会社はマンションを建てるのですが、それは人が住むためではなく、実績を上げるためのもので、一時的には売り上げが上がるのですが人が買って住むわけではないので、いずれは倒産しているのです。

 

 

中国には多くの無人高層マンションがいたる所に建っています。鉄道も同じで、列車が走ることのない鉄道を作っています。やはり実績をあげるためです。国が掲げる経済の成長率を、実現させるための帳尻合わせなのです。こんなことを続けていたら、いくら中国と言えども経済は破綻するでしょう。

 

 

中国だけでなく、アメリカやEUの主要国も同じようなことをしています。アメリカは低所得者にローンを組ませて、住宅や車を買わせています。しかし給料以上の物を買わせているため、いずれは破綻します。その負債を銀行が肩代わりし、他の投資物件と混ぜ合わせて投資家に売るのです。リーマンショックはこの方法が破綻したのです。しかし、また同じことをしています。

 

それはお金を動かすことで、手数料が得られるからです。銀行はそれで潤っているのです。あまりにも愚かで危険なことです。日本でも静岡の銀行が同じようなことをして、問題となっています。お金がだぶついているのです。そのことをしっかりと認識してください。お金は物を買うための道具にすぎないことを。

 

 

20年後の経済は、お金はあまり使われません。なぜなら、物々交換が主体になるからです。今の銀行や投資銀行はほとんどなくなるでしょう。なぜなら、これから数年後に世界規模の大不況がやって来ます。

およそ100年前の世界大恐慌のような。そのため、お金の価値はほとんどなくなります。そのため物々交換が少しずつ行われ、そして主流になって行きます。ただ、外国との取引や国内でも遠方の所との取引はお金で行われます。日々の生活の主流は物々交換となるでしょう。具体的には農作物や衣類、日用品などです。自分で作った物で交換します。ただ、人によっては何も作ることができない人もいます。

その人たちは物の代わりに働くのです。掃除や畑仕事、子供の面倒や高齢者の介護などを代行するのです。そのために、地域だけで使える地域券が発行されるようになります。物とその券を交換するのです。たとえば卵10個に対して畑仕事3時間とか、お米10㎏に対して高齢者の介護を1日とか、それぞれにある程度の取り決めをして、その時の状況に応じて柔軟に対応して行くのです。あくまでも目安で、後はその人同士の話し合い、互いに納得できる内容にするのです。そこには人に対する思いやりと、信頼関係がないとできません。

 

 

お金がさほどなくても生活が成り立つ経済が、本来の姿なのです。いつの頃からか、お金が主流となってきました。日本では小判がお金として流通している時代もありました。小判は金で作られていたので、それだけで物としての価値がありました。

したがって、人の信頼を裏切ることはなかったのです。今のお金、特に紙幣はただの紙なので、いざという時は何の価値もありません。大恐慌になればゴミ同然となるでしょう。20年後はお金の形も変わっているでしょう。今のような紙ではなく、ある程度の価値のある物になるでしょう。金の硬貨や銀の硬貨が復活するかもしれません。

いずれにしても、ちゃんとした価値のある物がお金として使われることでしょう。なぜなら、今のような紙幣であれば無尽蔵に作ることができるからです。同じ失敗を繰り返さないためにも。

 

 

経済とは、人の生活の営みです。人が生きていくためには食べ物を作り、雨や暑さ寒さをしのぐ家を持ち、子供を教育し、病気を治し、そこそこの娯楽があれば大方はよいのです。今はあらゆるものが豊かになりすぎて、本当に大切な物を見失っているのです。本当に大切な物とは、心の豊かさです。物を持つことで豊かになると錯覚をしているのです。物やお金を多く持つことが幸せであり、豊かなことであると思い込んでいるために、際限のない物欲に取りつかれるのです。

 

 

今はまさに、その極みとなった状態です。こんな状態がいつまでも続くはずがありません。物を作るために多くの自然を破壊し、多くの生き物を殺しているのです。地球は今、限界の状態です。地球も一生命体です。これだけダメージを受けたら、黙ってはいません。地球自身が生き残るために、さまざまな形で復元しようと動いています。

それが地震であったり、火山の噴火、大雨に洪水、台風やハリケーンの巨大化、さらには異常高温や異常低温など人にとっては異常気象と言われていることが、地球が生き残るための手段なのです。人が地球に住まわせていただく以上は、最低限の営みで暮らしていくことが必要です。山や川、そして海を人の手でいじることは許されないのです。経済とは、あくまでも最低限の生活をするための営みにとどめておくことが原則であることを肝に銘じるべきでしょう。

 

 

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