体が老化すると、骨も衰えると一般的には思われています。
しかし、最近の研究で『骨が衰えると、全身が老化する』ことがわかってきました。
さらに骨粗そう症は若い世代にも広がり、40代では10人に1人が骨粗そう症であることも判明してきました。
なぜ骨が老化と関係するのか。骨の中にある骨細胞は、衝撃や重力がかかると、全身の臓器を活性化させる元気シグナルを出すそうです。
したがって、適度な運動を日常的にしていないと骨細胞は減少し、全身の臓器への元気シグナルも減少します。
その結果、免疫力が低下したり、赤血球やインスリンも減少、さらには認知症や高血圧症も悪化させます。そして骨がスカスカになって骨折しやすくなるのです。
特に『やせ型』で十代に十分な運動をしていない方は、骨(骨細胞)がしっかり成長しないため、老化も早まることになります。
漢方でもやはり骨と老化の関係を重視します。
やっと現代医学が追い付いて来たと言えます。
しかし、漢方ではさらに骨を育てるのに深く関与している臓器を腎臓と考えます。
つまり骨にとって腎臓が生みの親に相当するわけです。骨は腎臓の手足となって体の活性化を担っているのです。
毎日しっかりカルシウムを摂ることや、適度な運動と日光浴によって骨を丈夫にすることも大切ですが、やはり大元の腎臓を丈夫にすることが究極の老化予防になると漢方では考えます。腎臓を元気にする食材が大豆類、海藻類、貝類そして山芋や栗。
そして天然海塩。逆に腎臓の働きを弱くさせるのが甘いもの、特に白砂糖です。程よいウオーキングと早寝早起きも大切です。
そして漢方薬では数ある生薬のなかで、腎臓に活力をつける最強のものが『鹿茸(ロクジョウ):鹿の幼角』です。昔から転ばぬ先の杖として愛用されてきました。