漢方コラム

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漢方の不思議シリーズ

漢方の不思議シリーズ 不眠症

19年08月23日

日本人の5人に1人が睡眠に関して何らかの悩みがあると言われています。原因はストレスや生活環境などさまざまですが、漢方的には「氣血」の流れの乱れや、「五臓」の働きの乱れが原因と考えます。

どうして朝になると、目がさめるのでしょうか。それは朝になると、「陽気」が目頭から出てくるからです。
「陽気」は血や筋肉を動かしたり、物事を考えたり、食べ物を消化したり、あらゆる活動に欠かせないエネルギー。昼間は体中を氣血の流れとなって元気に走り回り、夜になると内臓に戻って静かに休みます。
だから気が休まって寝られるのです。
ストレスなどによって、氣の流れが乱れると夜になっても氣が戻りにくくなり、不眠となります。

五臓で不眠に関わりの深い臓器の一つが「腎」。
腎は夜の9時頃から夜中の1時頃までが一日のうちで一番よく働く時間帯。
日中活動することで生じた血液中の老廃物を尿として作るためです。また腎は不安や恐れの感情をコントロールしています。
腎の働きが乱れると心配事や取り越し苦労が多くなり、入眠、安眠の妨げになります。

そしてもう一つの臓器が「肝」。
肝がよく働く時間帯が朝方の3時から7時。
血のリサイクルセンターとして、1日の活動に備える働きをしています。
また肝は怒りの感情をコントロールしています。
肝の働きが乱れるとイライラして怒りっぽくなり、頭に血が上りやすくなって中途覚醒や早朝覚醒、熟睡困難が生じやすくなります。

不眠症にもいろいろありますが、安易に睡眠剤に頼るのではなく、漢方で氣血の流れや五臓の働きを整えることで、自然な眠りを取り戻してみませんか。

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