だれもがいつまでも若々しく、きれいで健康でありたいと願っています。
そのために、いろいろなサプリメントを服用したり、女性であれば美白やしわ取りの化粧品を使ったりと、アンチエイジング(抗老化療法)に対する思いは、最近ますます盛んになってきました。
しかし、いつまでも若くありたいという思う気持ちは、時代に関係なく昔からあることで、何千年も前から不老不死は永遠のテーマでもありました。漢方では、『老化』の元は『腎臓』にあると考えます。
人が母親から生まれる時にいただく生命の持参金(先天の氣)は腎臓に蓄えられ、その後食物からいただくエネルギー(後天の氣)と合間って私たちは生命活動を営んでいきます。先天の氣はおよそ120歳分あるのですが、不摂生すればその消耗は大きくなり、天寿をまっとうできなくなります。
そこで古代の人達は、いかに腎臓に蓄えられた限りある「先天の氣」を持続させるかを、いろいろと試行錯誤した結果、腎臓本体を活性化するとが「先天の氣」を長持ちさせ、いつまでも若々しく健康でいられることに気づきました。
数ある薬草のなかで、腎臓に活力をつける最強のものが「鹿茸(ロクジョウ):鹿の幼角」。まだ生え始めの袋をかぶったやわらかい角には、天然の成長ホルモンや造血因子などすばらしい成分が含まれていることが、現代医学でも確認されています。
また、腎臓を元気にする食材である大豆類や海藻類、そして山芋や栗などを多く食して老化を遅らせてきました。さらには腎臓が一日のうちで一番働く夜の9時から夜中の1時までは、安静にすることで腎臓を養ったり、足腰をしっかり動かすことで腎臓を鍛え、老化予防をしてきました。これが漢方流のアンチエイジング。
それは現在でも十分活用できることです。