大手ホテルや百貨店などでメニュー表示と異なる食材が使われていた虚偽表示問題は、同様の例が次々発覚し、収束の気配が見えません。
そもそも現在の食品業界のルールは、メニューのうそつき表示を前提に作られていないので、監視体制が不十分で野放し状態にあります。さらに、食品添加物の使いほうだい(国民に対する安全性は二の次)、食品メーカーや業者主体の行政、国産は安全安心と言いながら農薬や化学肥料の使用量は世界でもトップクラスの日本の農業。その大元は食糧を安易に輸入に頼り、自然を無視した栽培、製造に特化しているからです。
たとえば、普通のスーパーで売られているハムやウインナー、ミートボールのほとんどが添加物によって合成された加工物であり、マーガリンやお菓子などに使われるショートニングは、欧米では明らかに健康によろしくないとして1日の使用量が制限されている危険物質。
高度に品種改良したF1作物や遺伝子組み換え作物は、時に自然界にない成分を含んでいます。今回の偽装表示はこれらの温床の上の氷山の一角にしかすぎません。
これを機に、今一度輸入ばかりに頼らない食のあり方を考え直し、食料自給率を高めるすきっかけとして、真摯に受け取るべきではないでしょうか。