漢方コラム

お問い合わせ

医薬食同源シリーズ

医薬食同源シリーズ 小麦

19年08月23日

今や日本のお米の消費は年々減少し、パンやパスタに麺類、そしてシリアルなど小麦製品が日本の食卓をおおいつくさんとしています。しかし最近アメリカやカナダで、小麦が糖尿病や高血圧、肥満やアレルギー疾患、認知症や心臓病、そして多くの内臓疾患に関与していることが明らかになり、大きな波紋を投げかけています。

なぜ主食として永年食べられてきた小麦が、さまざまな病気の根源の一要因になったのか。現在、日本で消費される小麦の85%は輸入に頼っており、その60%がアメリカ産です。このアメリカ産の小麦は、ここ数十年かけて品種改良が盛んに行われた結果、それまで食べ続けられてきた小麦に含まれているデンプンやタンパク質が大きく変わってきたことがわかってきました。

 

特に小麦のデンプンの一種、アミロペクチンAは体内で素早く消化されて砂糖よりも数倍血糖値を短時間で上げます。するとインスリンが大量に分泌されて、脂肪がつきやすくなります。特に腹部に内臓脂肪(俗に言う“ポッコリ腹”=小麦腹)として蓄積し、この脂肪から各種の炎症を引き起こす物質が血液中に放出されます。各種のアレルギー疾患、リウマチなどの自己免疫疾患、肝炎、胃腸炎などを増悪させるそうです。もちろん糖尿病も。

 

また、現在食されている多くの小麦は、血液をお肉よりも強く酸性に傾ける働きがあるため、関節炎や痛風を悪化させ、さらに骨からカルシウムを溶け出させることで、骨粗しょう症を悪化させることも確認されています。

ページTOPへ戻る

電話する

お問い合わせ