2018年11月のれいこん通信は感謝と謙虚についてです。
多くの病気の原因は、ストレスが大なり小なり関わっています。そしてストレスはその人の思いの強さと比例します。思いが強いほどストレスは強くなります。つまり自分の望むことが強いと、思うようにいかないことが多くなるのでストレスが強くなるのです。思いとは我欲でもあるのです。我欲の強さと病気の重さは比例します。
人は必ず病気になります。身近なカゼからガンまでいろいろな病気があります。今の医療で根治できる病気はほとんどありません。
なぜなら、本当の原因がわかっていないからです。
人の体は目に見えるものだけではないのです。目に見えない部分の方がとても大切なのです。人の心と体を動かすのはエネルギーです。
漢方では「氣」と呼んでいます。この氣なるエネルギーが、いろいろな要因によって正常にめぐらなくなった状態が病気なのです。
すべての病気はエネルギーの乱れから生じます。
したがっていくら化学的な薬を飲んでも、このエネルギーの乱れを改善しないと、本当の意味で良くならないのです。エネルギーは感情にとても左右されます。
特に怒りと不安に。怒りは肝臓を、不安は腎臓のエネルギー状態を乱し、やがて他の臓器に影響していくのです。むかしから「肝腎要」と言います。
肝臓と腎臓の乱れが、血液の流れや水の流れを乱して大きな病気になっていくのです。
そのことをしっかり認識しないと、病気は治りません。
氣の流れを乱す最大の要因がストレスです。
そして怒りと不安の感情でもあるのです。いかにストレスを少なくして心を安定させるか、その方法が「感謝」と「謙虚」なのです。
感謝と謙虚とは、自分の心を清めることです。感謝することで、心の中の我欲はなくなっていきます。我欲とは思いです。
思いとは自分の心を満たすものです。心を満たすために思いが強くなると、我が強くなっていきます。我が強くなると自分を見失っていくのです。感謝は心がすでに満たされていることを認めることです。
十分に満たされたことを表す言葉が『ありがとう』なのです。『ありがとう』をたえず口にすることで。心は満たされていくのです。そして謙虚な気持ちは、心をおだやかにさせます。謙虚な気持ちを表す言葉が『どういたしまして』です。何かをしてもらった時に、相手への感謝と思いやりの気持ちを表しているのです。『ありがとう』と『どういたしまして』を日々使っていくと、心が清められて我欲は少なくなっていきます。
我欲が少なくなればストレスも少なくなり、病気も少なくなっていくでしょう。
人の我欲は際限がありません。持てば持つほど欲しくなるのです。
お金や土地、さらには権力までも。この我欲を少しでも小さくすることが今、必要とされています。なぜなら、一人一人の我欲が集まるとそれが国を争いの方向に向けていくのです。むかしから戦争が絶えないのはそのためです。戦争は一人一人の我欲が集まって起こるのです。何度も同じことを繰り返してきました。そろそろそのことに気づかないと、取り返しがつかなくなります。
一人一人が変われば、戦争は起きなくなります。ただ戦争反対と訴えても何も変わらないのです。今、一人一人が『ありがとう』と『どういたしまして』を口に出していけば、きっと平和になっていくでしょう。未だかつてそのようになったことはないのです。唯一はるかむかし、縄文の時代はそうでした。決して原始的な暮らしではなく、物は最小限でよかったのです。物が多くなるから争いが増えるのです。見習いたいものです。