2018年1月のれいこん通信は「魂はあるか」についてです。
明けましておめでとうございます。新年を迎え、皆様方が心すこやかに元気でこの一年、さらに末永く送ることができますように、この通信を「れいこん通信」と改めることにしました。
「れいこん」とは「霊魂」のことです。霊魂とは心と体と魂を合わせたものです。漢方では「病は氣から」と言います。「氣」はエネルギーであり、「心」でもあり、「魂」でもあるのです。
いよいよ怪しい薬屋になったのかと思われる方もみえるでしょう。
でも多くの方は、このお正月に神社仏閣に初詣に行かれたのではありませんか?
遊びに行ったのですか?
おそらくは一年の無病息災、家内安全、商売繁盛、子宝祈願、学業成就などをお願いに参ったのでしょう。誰にですか?
おそらく神様仏様にでしょう。
目には見えない大いなる存在をいくらかでも信じているから、行かれるのでしょう。
日本には古来から神仏や魂など目には見えない存在を感じて、信じる心が培われてきました。
しかし、戦後のアメリカによる教育改革によって、目に見える物だけを信じる考え方が押し付けられてきました。しかし、昨今やっとその呪縛から少しずつ解放されて、本来の日本人の考え方を取り戻す人たちが増えてきているようです。
さてなぜ「魂」の存在を取り上げたかというと、多くの病気は現代医学でもってしても根治できないのが現実です。
なぜなら体や臓器などの肉体しか見ていないからです。
「霊魂」と書いて「ひと」とも言います。
肉体と魂、そしてこの二つを結びbつけ、動かす各種のエネルギーである「氣」が合わさったものが、「霊魂=れいこん=人」と漢方では考えるのです。
「氣」はいろいろなストレスや感情の乱れによって、不安定な状態になります。
その結果、肉体と魂も不安定な状態になり、病気になるのです。
「病は氣から」の意味はここからきているのです。
したがって肉体ばかりを見ていても本当の意味で病気は治らないのです。
よく、不快な症状を訴えて、病院でいろいろ検査をしても異常がないことがあります。
その時、先生は「気のせいでしょう」とよく言われます。
しかし漢方では本当に「氣のせいです」と考えるのです。
エネルギー体である「氣」にもいろいろあって、一番身近なのが針やお灸、ツボでおなじみの「氣」。肉体を動かすエネルギー体で、漢方では「魄:ハク」と呼び、「肺臓」が調整していると考えます。合気道や気功もこの「魄」を活用しているのです。
そして心(感情)を動かすエネルギー体を漢方では「魂:コン」と呼び、「肝臓」が調整していると考えます。
「魂:たましい」とは異なります。
「気をつかう」とか「気をすり減らす」、「陽気・陰気」、「気が落ち込む」、「根気・やる気」などは「魂:コン」を使っているのです。
そして人としての生き方や道徳性を動かすエネルギー体を「意:イ」と呼び、「脾臓」が調整していると考えます。
今ではあまり言われなくなった忠義心やプライド、面子などがこの「意」を原動力にしているのです。昔の武士や戦前の日本人はこのエネルギーがみなぎっていたのでしょう。
そして最後のエネルギー体が「神:シン」です。
いわゆる神仏ではなく、「シン」という呼び名のエネルギーで、「心臓」が調整しています。
「魂:たましい」のゆりかごであり、肉体と魂を結び付けているエネルギー体です。
このエネルギー体が弱くなると、脳卒中や心筋梗塞となり、時には死んでしまうのです。
これからこのエネルギー体と肉体と魂の関係を「つつじ」で詳細にお伝えしていきます。